一ノ瀬さんは年齢も2つ違いと近く、ベトナム・カンボジア(私も一時赴任の可能性がありました)とイスラエルの違いはあれ、同じような時期に海外を単独行したことなど、とても好きなカメラマンです。そして、今回は同じころボクシングをやっておられたことを知り、更に親しみを覚えました。
 私も一つ間違えば、命を失ってもおかしくないと言う経験を何度もしました。特に’70年のイスラエルでは、ゲリラのロケット砲の弾が目の前に飛んで来て、不発で助かったこともあります。
 一ノ瀬さんの写真を観たりや手紙を読んでいると大変感慨深いものがありました。また、束の間の幸せを楽しむ兵士や子供たちの笑顔を撮った彼の写真には深い愛を感じました。
 悲惨な戦争を目の当たりにし、平和や生きることの大切さを身をもって体験した戦場カメラマン一ノ瀬泰造さんが、26歳と言う若さで神に召されたことを考えれば、未だに生きながらえている私はもっと頑張らねばならないと叱咤激励される思いでした。
 泰造さんのお母様や関係者のご尽力に心から感謝します。
 この写真展は12月9日までやっています。8日9日には写真の販売もあるようです。お近くの方は是非お出かけ下さい。(福岡からは一般道で2時間半、高速で1時間20分位かかりましたが、今回は妻がが往復運転してくれたので、私はナビゲーターだけで楽勝でした。)
http://taizotakeo.net/  


山口実

P.S.今年の春に書かれた泰造さんへの寄せ書きの中に、"So beautiful & sad. I wept. Thank you."(とても美しく、そして悲しい。私は泣いてしまいした。有難う)と言うメッセージを見つけて、不覚にも泣いてしまいました。一枚目に添付した写真展のポスターの写真「届いた手紙」(私が一番気に入った写真の一つです。)の夫婦の笑顔はとても美しい。でも夫の兵士の肩には、小銃が置かれています。とても悲しいです。
 私はこれからも「武器よ、さらば!」と言い続けていきます。


一ノ瀬泰造写真展①


一ノ瀬泰造写真展②


一ノ瀬泰造写真展③